こんにちは、イルグルムのわです。

ありとあらゆる行動や思考がデータ化される現代。
イルグルムでは、「データとテクノロジーによって、世界中の企業によるマーケティング活動を支援し、売り手と買い手の幸せをつくる企業になる。」というビジョンのもと、企業活動を行っています。

2020年8月3日にオープンしたデジタルマーケター向けオウンドメディア「ARCC(アーク)」も、そのビジョンとつながる取り組みのひとつ。

今回は、「ARCC」の企画から携わり、編集長も務める渡邉に、立ち上げの背景や今後の展望についてインタビューします。

―ARCCを企画した背景について教えてください。

イルグルムの主力サービスであるマーケティング効果測定プラットフォーム「アドエビス」のプロモーションを担当するなかで、日々「どうしたらアドエビスをもっと知っていただけるか」について考えています。

これまで、顧客の獲得施策では、自然検索や広告による流入を中心に一定以上の成果があがっていました。
一方で、認知施策については、できていなかったというと語弊があるのですが、獲得施策に比べると後手になっている状況でした。アドエビスでも、以前オウンドメディアを運営していたのですが、他施策へ注力したこともあって更新が滞っていました。ただ、メディアのトラフィックは多かったんです。そこで、チームとしても、認知施策としてオウンドメディアを復活できないかと考えていたところでした。

 
―オウンドメディアの復活にあたって課題はありましたか?

以前のオウンドメディアは、アドエビスの認知度もありトラフィックは順調に推移していました。ただ、ホワイトペーパーのダウンロードが中心だったため、お客様は情報収集中というステータスが多く、直接のお問合せにつながりにくいという課題もありました。
また、15年以上続く企業としてより多くの方との関係性を作り、自分が身をおいているマーケティング業界を盛り上げたいと思っていました。

 
―ただ復活するだけでは課題が多かったのですね。

そうなんです。そこで新たにコンセプトから企画を検討しなおし、認知をもっと広げていきたいと考えました。ただの復活ではないという点が、今回のポイントになります。

 

 
―どのような体制で進めていったのでしょうか?

弊社のビジネスパートナーで、メディアコンテンツの制作経験も豊富なVann Inc.の清水さんにコンテンツづくりの知見やコンセプトのご提案をいただきながら進めました。
社内では、マーケティングチームの先輩にどうすればよりよいメディアになるか相談しながらですね。まったく違う業界からの転職、また、入社から日が浅いタイミング、かつ、社内でも認知を狙った取り組みとしては初めてという状況だったのですが、広告や業界に対する知識はもちろん、プロジェクトの進め方や社内折衝についても相談することができて、心強かったです。

 
―コンセプトにはどのように落とし込んでいかれたんですか?

デジタルマーケティングを取り巻く環境が多様化・複雑化するなか、アドエビスでは、「精度の高いデータ」こそが、データマーケティングに欠かせないと考えて、ブランドメッセージも「データも、未来も見通しよく」と定めたところでした。
この機会に、データの大切さや面白さをよりたくさんの方たちに知っていただき、データマーケティングが当たり前になる世の中にしたい。
そんな想いを中心として「理想のデータマーケティングを一緒に探究するメディア」をコンセプトとしました。

 
―「理想のデータマーケティング」とはどういう状態でしょうか?

精度の高いデータをユーザーのプライバシーを遵守した上で計測して、オフライン・オンラインのデータを一元的に保有していること。
無駄のないデータ統合が行われ、実用性と価値が高いデータがスピーディーに可視化されていること。
本質的な課題解決に結びつく分析が行われ、データに基づいてマーケティング活動のPDCAサイクルを回していること。
そんな状態を「理想のデータマーケティング」と定め、コンテンツを通して読者と探究していける場をつくりたいと考えました。

 
―コンセプトのもと、どのようなメディアになると考えましたか?

まずは誰に対して発信するか。今回は、アドエビスというツールやブランドにこだわらず、あえて広く、データマーケティングの現場で頑張るすべての人をターゲットとしています。

次にコンテンツですが、特にこだわろうと考えたのは「リアルであること」。運用現場ではどういうことが行われていて、どのように課題を解決しているのか?営業チームとどう連携しているのか?
自身が前職でマーケティング担当として実際に苦労したこともあって、現場のマーケターが本当に知りたい、赤裸々でリアルな経験・知識・手法にフォーカスしたいと考えました。

 

 
―メディアのタイトルはどのタイミングで決まったのでしょうか?

コンセプトを考える過程で決まりました。
ARCC(アーク)には2つの意味が込められています。

1つ目は、旧約聖書の創世記に登場するノアの「方舟(Ark)」から。
データの海に飲まれず、世のマーケターと一緒に方舟に乗り込み、理想のデータマーケティングを探究する旅に出たい。という思いを込めました。

2つ目は、「弧・円(arc)」。
同じ方舟に乗り込んだみなさん、企業と企業、人と人の縁(円)をつなぐような存在でありたい。さらに、イルグルムの企業シンボルでもある「わ(輪・和)」ともリンクさせています。

 
―データの大海原を一緒に航海していくわけですね。デザインもユニークです。

そうなんです。扇形は円グラフを表していて、モチーフの模様はデータの波になっているんです。
社内のデザイナーがコンセプトにあわせて考えてくれました。

 
―企画に対してインタビュイーの方々の反応はいかがでしたか?

リアルな情報を届けるために、データマーケティングの第一線で活躍する方、さらに「データをもとに変革をしていった方」からお話を伺いたいと考えました。
みなさま、デジタルマーケティングでよりよくしていきたいという思いももっていらっしゃって。ARCCのコンセプトにも共感いただき、快く引き受けていただきました。

 
―記事ではどのインタビューもリアルな言葉で綴られていて驚きました。

公開時点では、クラウド人事労務ソフトを提供する「SmartHR」様、メンズスキンケアブランドの「BULK HOMME(バルクオム)」様、実名型グルメサービスを提供する「Retty」様の記事を公開しました。
みなさま、業種や立場はばらばらでしたが、それぞれのパーソナリティを背景にしつつ取り組んで実現された「理想のデータマーケティング」について、実際の事例をお伺いすることができたのではないかと思います。




 
今回、人となりも含めてお話をお伺いすることで、ひとくちにデータマーケティングといっても、面白さも千差万別になるということを改めて感じましたね。
第一線で活躍するマーケターが、これまでの思想やキャリアからの現在地と未来についてどう思っているのか。マーケティングの現場で頑張るみなさんにとって、リアルに参考になる記事になったのではないかと思います。
また、同時にARCCの目指す方向性や、提供する価値についても示すことができたのではないかと考えています。

 
―オープン後の反響はいかがでしたか?

コンセプトが面白いと、オープン直後からトラフィックも順調に伸びていて、SNSでも拡散されたのは嬉しかったですね。
SNSを通じて、マーケターのつながりができたというインタビュイーの方もいらっしゃいました。
小さいですが、「わ」ができた瞬間であると感じました。

 
―今後ARCCが目指す世界観について教えてください。

認知を伸ばしていく、というのはもちろんなのですが、イルグルムが考えるデータの大切さや面白さをしっかり伝えることで、「理想のデータマーケティング」に近づく企業を一社でも増やしていきたいですね。悩みを持った読者がそれぞれの理想に近づくことができるような記事を発信していければと思います。
また、記事の発信だけではなく、メディアとして、みなさんとつながることができる場としての「わ」も広げていきたいです。読者イベントやインタビュイーとのトークイベントなどを開催して、「わ」をより広く、より強固なものにしていくべく企画を進めています。

広大なデータの大海原へ大きく帆を張った「ARCC」。
これから、理想のデータマーケティングに向かって舵を取り、読者のみなさんとともに進んでいきます。

 
理想のデータマーケティングを一緒に探究するメディア「ARCC」