こんにちは、イルグルムのわです。
今回は、弊社が提供するアドエビス史上もっとも難易度の高い案件にチャレンジし、製品の未来を変える大きなプロジェクトを成功に導いた「みらい基盤課」のリーダーにインタビューしました。
これまでの経験やチームづくり、思い描く製品の未来など、たっぷりと語ってもらいました。

――入社するまでのキャリアを教えてください。

実は、いわゆる就職活動はしていないんです。学生の時からエンジニアとしてWebサービスを開発するアルバイトを3年程していて。卒業後も進行中のプロジェクトが終わるまでしばらく仕事を続けていたので、遅れて就活をスタートしました。すでに卒業していたので第二新卒のような感じでしたね。

――イルグルムに入社することになったきっかけは?

就活を始めようと思った時に、以前に登録していた転職サイトのことを思い出して、開いてみたんです。いくつかスカウトメールが届いていて、その一番上にあったのがイルグルムでした。面接の練習もかねてまずは話を聞いてみようと、軽い気持ちでエントリーしたのがきっかけです。

面接では何人かとお話をしたんですが、お会いした誰もが熱く夢を語る、他とは違う「濃い何か」を感じさせる会社でした。全員が理念に共感し、同じ方向を向いているのがとても印象的でしたね。
当時からすでにアドエビスという他にはないサービスを提供していて、会社としての成長性も感じていたのですぐに入社を決めました。就職活動は実質1~2週間で終わってしまいました。(笑)

――入社してからはどんなお仕事をしていますか?

EC-CUBEやアドエビスなど、自社プロダクトの開発に一通り携わり、新しいプロダクトの開発からインフラ、品質管理、ベトナム拠点の立ち上げと幅広く経験してきました。
一昨年にベトナムから帰国し、今は「みらい基盤課」のリーダーとしてアドエビスのシステム基盤を守り、課題を解決する仕事をしています。

――ベトナムに転勤した数少ないメンバーの一人ですよね。現地ではどんなことを?

約3年間、ベトナムでオフショア開発拠点の立ち上げとマネジメントに携わりました。自ら行きたいと手を挙げて、それが叶った形です。
最初にベトナムに向かったのは私含めて2人。開発に関しては全て任されていたので、これまで経験してきたプロジェクトマネジメントの範囲には到底収まらない責任と権限の幅の広さがありました。

現地では価値観や文化的なバックグラウンドが違うので、日本と同じやり方ではうまくいかないことも多く、試行錯誤の連続でした。特に品質の担保には苦労しましたね。最初は全て自分でなんとかしようとしていたんですが、そのやり方ではすぐに限界がきて。いろんな本を読んでエッセンスを取り入れたり、基本の型を徹底して運営してみたり、メンバー一人ひとりとより深く向き合ったりと、とにかくたくさんのことを試しました。悶々と考えるより試すことを徹底した結果、日本に戻る頃には30人規模の組織に成長することができましたと思います。

――トライ&エラーを繰り返して今のイルグルムベトナムがあるんですね。

日本よりも圧倒的に早くいろんなことを試せたのは大きいですね。これまでの仕事の中でベスト5に入るくらい難しかったけど、振り返るとすごく楽しかったです。
ここで経験した仕組みづくりや組織間の調整や最適化、試行錯誤を繰り返し改善していく姿勢は、今の仕事にも活かされていると感じます。

――みらい基盤課は何をする部署ですか?

アドエビスのインフラ構築と運用に責任を持ち、システム基盤を守る部門です。システムの定常運用、短期的課題の解決、開発プロジェクトのシステム基盤構築をミッションとしています。

――「みらい」はひらがななんですね。(笑)

最初にチーム名を決める時に、チームのメンバーに聞いてみたんです。いろんなキーワードが出てきたんですが、総じて「今を維持するのではなく、明日よくなることに投資をしたい」という感じだったんですね。何か問題が起きてから対処するのではなく、もっと先手を打ってシステムのベースを作っていきたいという思いから今の名前にしました。

「みらい」だけがひらがななのは、一瞬ざわっとするじゃないですか。(笑)
インフラは開発の中でも目立ちにくい仕事なので、あえてそうすることでチームにフォーカスを当てたいなと思いましたね。未来を変えていくには、注目してもらい、それに見合う実績を作って、周りを巻き込んでいく必要がある。その第一歩としての意思表示です。

――よりよい未来のために、今もっとも力を入れていることはなんでしょうか?

今は、中長期の製品ロードマップの実現に向けた基盤刷新を進めているところで、3ヵ年計画の第一弾を先日リリースしたところです。アドエビス史上コストも影響力も一番大きいプロジェクトで、この成功に次の開発の可否がかかっているといっても過言ではありませんでした。
社内のいろんな部署から各分野のプロが集まって知恵を集結した結果、第一弾が無事成功し、今は二弾目に着手しているところです。

――チーム結成から1年半、みらいに変化はありましたか?

安定運用のための仕組みづくりはチームとして成熟してきたと思います。インフラ起因の障害が減り、抜け漏れなく安全に対応できる体制になりました。

基盤刷新プロジェクトの第一弾が成功したことで、製品のみらいにも大きな前進がありました。このプロジェクトが成功した時のAプランと、失敗した時のBプランではやれることが大きく変わっていたと思います。

第一弾で着手したのは、アドエビスの心臓部とも言える部分で、まさに大動脈。絶対に止められない、わずかなミスも許されない部分でした。これまでならリスクを押さえて保守的に開発を進めるところを、今回はリスクも成果も一番高い案を採用し、まったく新しい仕組みに挑戦しました。そんなプロジェクトの成功は、チームの大きな自信になりましたし、社内のプレゼンスも上がったと思っています。

――リスクを取りながらも成功できた要因は何だったのでしょうか?

リスクを取った攻めの開発の裏では、毎日1億件のデータを突き合わせて、完全に一致するまで原因を追求し、アップデートを重ねる気の遠くなる努力がありました。
製品の未来を変えるための大きな挑戦だったので、苦しい時でもメンバー全員の意識がゴールからぶれることなく、過去の失敗を学びに変えられたことで、膨大な数のデータを完全一致させることができたと思っています。

それには、長年アドエビスの開発に関わる旧メンバーと、違うバックボーンを持って入社した新しいメンバーとのシナジーがありました。また、途中でメンバーがどんどん追加され、部を超えて全社的に応援してもらえたことも、プロジェクトの成功を後押ししてくれました。

――今、見据える新しいみらいどんなものですか?

予測不可能なみらいに向けて、柔軟に変化できるインフラ基盤を作りたいですし、チームとしてもそうありたいです。そうすることで、スピーディーに変化するイルグルムのビジネスをテクノロジーで支えていきたいですね。

第一弾のリリース日、いつもと違う緊張感が漂う大阪オフィスには、1年がかりのプロジェクトのリリース作業に挑むメンバーの姿がありました。難しいチャレンジに挑む真剣な眼差しと最後の最後まで求め続ける姿勢は、見る者の心を動かすものがありました。
みらい基盤課の活躍はこちらの記事でも紹介しているので、ご興味ある方はぜひご一読ください。

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